本来業務と一体化する

いくら環境への意識が高くとも、環境を特別なものとして、日常業務と切り離していては活動が長続きしません。つまり、環境改善活動と本来業務を一体化するが意識を高めることの最大のポイントになります。  ここで本来業務とは、組織全体の本来業務( 消費者やお客様に販売している製品やサービス)、部門の本来業務(部門名、部門業務所掌にある業務)があります。  例えば製造業ならば製品の環境改善、製造部門ならば製造過程の環境負荷低減、品質管理部ならば不良品削減が本来業務といったものです。

本来業務に組織は最大の経営資源を投入しているため、その環境改善をすることは最大の効果をあげることができます。  一番効果があるところを改善することは、ISO14001の目的に沿ったことでもあります。  本来業務に関連する改善目標ならば、製品の付加価値向上、コストダウンなど経営的にもプラスになる場合が多いはずです。 もちろんコストアップになるケースもあり得ますが、どこまで行うかは組織の”姿勢”、”戦略”により判断することになります。

本来業務と一体化させるためには、できるだけ業務目標と環境目標を一致させることがヒントです。”資源の有効活用”、”効率化”の視点でみれば多くの業務目標は環境目標になり得ます。

業務目標を環境目標にというと従来と同じことをしていれば良いのかと思われるかもしれません。しかし日常業務に環境の視点を入れ、社会情勢を考え見直しするならば、例えば省エネルギーの目標もより挑戦的な設定になることもあるでしょう。

業務目標は、会社の利益だけでなく環境面で社会の利益にもなることが理解されれば、従業員のモラルアップにもなるはずです。